日本各地で紅葉が深まる季節になりました。
東京では、新宿御苑や昭和記念公園、関西では大阪の箕面、京都の嵐山などが手軽に行ける紅葉スポットとして賑わっているようです。

さて、今回は、「紅葉」にまつわる商標を集めてみました。

と、その前に、一言。

商標登録における「普通名称」とは。

よく、「普通名称とか一般名詞とかは登録できないんですよね」と尋ねられることがあります。
しかし、登録できない「普通名称」とはあくまで商標とセットで登録しなければならない指定商品又は指定役務(サービス)の「普通名称」より正確に言うと「取引界においてその商品又は役務の一般的な名称であると認識されるに至っているもの」をいいます。
今回取り上げる「紅葉」又は「もみじ」でいうと、指定商品が「もみじの木や苗木」であれば「紅葉」又は「もみじ」は指定商品の「もみじ」の普通名称にあたるから登録できないことになります。
他には商品「紅葉おろし」に商標「紅葉おろし」もそうです。
なので、木と関係が無い商品であれば、原則として登録は可能ということになります。

では、どのような商標が登録されているのかを見ていきましょう。

「紅葉」の文字を有する登録商標

紅葉だより

紅葉亭

もみじひめ\紅葉姫

紅葉の庭

もみじの錦

紅葉谷

もみぢがり\紅葉狩

といろいろあります。ざっと調べただけでも約250件あります。
季節感を出すにはうってつけの商標と言えるので、登録件数もそれなりの数に上るようです。
中には「もみじ」そのままの商標まであるようです。

「紅葉」の文字を有する商標の登録区分の分布

1位 第30類 菓子

2位 第33類 日本酒をはじめとするアルコール類

3位 第42類 旅館・ホテル・飲食店などの店名

やはり、「菓子」、特に和菓子を指定商品として登録されていることが多いようです。続いて、日本酒、飲食店等となります。

このように、ざっとですが「紅葉」に関する商標を概観してみると、確かにある程度の数が既に登録されているようですが、「○○紅葉」若しくは「紅葉○○」などは、まだ登録できる余地がありそうです。

全国に和菓子屋さんや酒造メーカー、宿泊・飲食関係の机上に皆さま、来シーズンに向けて、一つ商標登録してみませんか。